遮水層が構造物をしっかりとまもる。
ナノコンスーパーは、塗布後速やかに浸透し、コンクリートの表層に無機高分子ケイ酸化合物(RSiO2)からなる超撥水層を形成します。同時に、内部に深く浸透して未水和のアルカリ物質(ナトリウムやカルシウムなど)と反応して結晶を生成し、空隙を充填(=改質)することによって緻密な吸水防止層を形成します。
このように超撥水層と吸水防止層からなる遮水層は、コンクリートの通気性を妨げることなく、鉄筋コンクリート構造物の主な劣化原因である水や劣化促進物質(塩化物イオン、二酸化炭素、菌類など)の進入を防止します。
ナノオーダーのアモルファス(非晶質)な無機高分子ケイ酸化合物(RSiO2)が、コンクリートの空隙を充填して超撥水層を形成。クラックや空隙に水滴がついても内部には浸透しません。
コンクリートのアルカリ性を回復させると同時に、コンクリートや有害骨材に含まれるアルカリ金属類や塩化物イオンと反応して、これらの物質を安定化させます。
コンクリートが安定化することで、外部から供給される劣化原因物質(塩化物イオンや二酸化炭素)との反応が抑制されます。また、アルカリ金属類を安定化させることで、アルカリ骨材反応の発生・進行を抑制します。
ナノコンスーパーが内部に深く浸透するのは、有効成分がほぼ均一な形状をしており、粒径がナノオーダーと微細であるためです。
ナノコンスーパをコンクリート面に塗布して、実際にどのくらいの効果があるのか試してみました。以下の写真をご覧ください。
ナノコンスーパを塗布した長方形の部分と超はっ水と書いた文字の部分には一切水が浸透していません。
これがナノコンスーパの超撥水・防水効果です。
寒冷地におけるコンクリートは、凍害対策が不可欠です。特に最低気温がマイナス3度を下回り、最高気温が0度を上回る環境においては、凍結融解作用により躯体表面の脆弱化が急速に進行するおそれがあります。
コンクリート表面のみ保護するタイプの撥水剤を用いると、表層近くの内部で水分が凍結融解を繰り返し、かえってコンクリートの爆裂の原因となる場合があります。
ナノコンスーパはコンクリート内部に深く浸透し、遮水層を形成するため、表面からの水の浸入を防ぐだけでなく内部の余浄水を排出しコンクリートを凍害からまもります。
また、ナノコンスーパは、-20℃までの氷点下の温度環境でも施工可能なため、寒冷地における構造物の維持・補修に最適です。
タイルや目地からの漏水は、白華(エフロ)発生の原因となり外観を損なうだけではありません。
コンクリート成分が流出し内部の微細空隙が広がるため、外部から水や劣化促進物質が浸入しやすくなり、更なる白華現象の呼び水となります。
また、クラックや漏水の発生・拡大など、構造物自体の強度低下にもつながるおそれがあります。
タイル目地や打ち放しのコンクリートなど、エフロが発生した現場では、早期にナノコンスーパを塗布すると効果的です。ナノコンスーパが白華の原因となる水酸化カルシウムを再結晶化させると同時に微孔空隙を充填するためです。
大気中に含まれる塵埃がコンクリートの表面に付着すると、これを栄養源として、コケなどの藻類が繁殖します。
そして、藻類に含まれるアミノ酸を栄養源としてカビが繁殖します。コンクリートの表面にコケやカビを長年放置しておくと、白華(エフロ)と同様に外観が損なわれるだけでなく、構造物の劣化や強度低下につながるおそれがあります。
上の写真は、前面の汚れを除去した後、壁の一部(赤点線枠内)にナノコンスーパーを塗布し9ヵ月経過後の様子です。未塗布部分(左側)は汚れの付着とカビの発生により全面的に黒ずんで見えます。一方で、ナノコンスーパを塗布した箇所(右側赤点線枠内)には汚れやカビなどは付着・発生していません。
フッ素樹脂仕上げのコンクリート補修
フッ素樹脂仕上げのコンクリート外壁にナノコンスーパを塗布した直後の写真です。(青いテープ枠内)
従来、フッ素樹脂膜を上塗り塗装で補修することは困難であると言われていましたが、ナノコンスーパはフッ素皮膜の上からもコンクリート内部に浸透し、ヘアラックを埋めていきます。